続・みずうみ

映画のことを中心に、小さく平凡な毎日の中で自分が感じた色んなことを、湖のような落ち着いた心持ちで考えていきたいと思います

安倍菅政権で起こったこと

あんなに国民には関与しようもない自民党の総裁選についてはしつこく報道していたのに、大手メディアの衆院選の報道はやはり薄い。主体的に情報を取りにいかない限り、我々は考える材料をほとんど与えられないまま投票日を迎える。そして選挙が終わった瞬間から一斉に特別番組が始まる。

 

その理由がジャーナリストの神保哲夫さんのコラムに書かれていた。

「何も変わらないから投票に行かない」のではなく、「投票に行かないから何も変わらない」という単純な事実。 神保哲生 | トピックス | TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~

2009年の米プリンストン大学の研究によると、「メディアの政治報道量が減るほど投票率は下がり、かつ現職の再選率が上がる」という調査結果がある。

日本は先進国では最低レベルの投票率の国の一つ(平均56%)。だからこの国ではメディアが正しく機能していないと考えざるを得ない、と。

また、日本において戦後二度だけの政権交代が起こった選挙では、投票率が突出して高かったという事実が示されている。1993年は67%、2009年は69%あった。

選挙に行っても何も変わらないのではない。選挙に行かないから何も変わらない。投票率が他の先進国並みになった瞬間に変革は起こっている。

 

報道量が少ない上、「これまでの与党政治は何をして何をしなかったか」を総括する報道は今回もほぼ見当たらない。

そんな中、ネットメディアのChoose Life Projectが「安倍菅政権与党の通信簿」と題して、前回の衆院選以降、与党は何をしてきたか、公約はどれだけ守られてきたかを総括する企画を配信していたので面白く見た。

あんなこともこんなこともあった、ということの振り返りをするとともに、最たる問題は安倍菅政権の「体質」であったことを見ながら改めて思う。

その体質とは、

「政府が自分たちに都合の悪いことを官僚を使って隠蔽させる」(望月)

「嘘に嘘を重ねた政権。詭弁、日本語の破壊、文書の廃棄、果ては捏造まで。そして何も説明をしない」(大沢)

「これまで長い時間をかけて積み上げてきたものを大事にし、慎重に意思決定するという本来の〈保守〉からはほど遠いところに行った9年間。自己責任とパターナル(家父長制封建的価値観)がかなり加速した」(中島)

加えて、アメリカに徹底的におもねること、大資本と癒着し、新自由主義的なひと握りのの勝者が富を総取りする社会の推進に加担することで、自らの政治生命の安定化をはかってきた政権ということが言えると思う。

 

 

動画を見つつ、9年間の安倍菅政権がこれまで何をやってきたのかを思い出してみたくなったので、つらつら書き出してみた。

ひどいことの目白押しで頭がクラクラである。

 

【安倍菅政権下での主な出来事】

2013年9月 安倍首相、福島原発を「アンダーコントロール」と発言 後に東京五輪開催決定

2013年12月 特定秘密保護法が成立(公文書の黒塗りはここから)

2014年4月 消費税、5%から8%に増税

2014年5月 内閣人事局が発足(人事で官僚を操るやり方がここから。忖度政治の温床)

2014年7月 憲法9条の解釈を変えて集団的自衛権アメリカの敵国を一緒に攻撃する権利のこと。憲法で禁止されている)の行使容認を閣議決定

2014年12月 消費税増税の先送りを旗印に自民党衆院選で圧勝。議席2/3超を確保。

2015年6月 伊藤詩織さんに性的暴行をした山口敬之(安倍首相、安倍政権と関係が深いライター)の逮捕が直前に中止に。指示したのは中村格刑事部長(菅首相の秘書官をしていた人物)。後に山口氏は刑事不起訴。民事で伊藤さん勝訴。中村氏は警視総監に昇進)

2015年9月 数人の御用学者を除くほぼ全員の憲法学者憲法違反であるという見解を無視して、安全保障関連法(集団的自衛権の行使を認める等)が成立。

2016年1月 金銭授受の疑いで甘利大臣辞任。証拠の音声テープまで公開されるも、後に不起訴処分。説明責任から逃れるために入院。岸田内閣に入閣した今も説明はなし。

2016年7月 参院選でも自民党が圧勝し、衆参両院で与党の議席が2/3を超える。(なんでも与党の意向だけで決められる体制に)

2016年11月 安倍首相、就任前のトランプ大統領に真っ先に馳せ参じる。

2017年2月 森友学園への安すぎる国有地売却が発覚。「関与あれば総理も議員も辞める」発言

2017年3月 理事長が首相の友人である加計学園獣医学部が首相関与で強引に認可された疑い。理事長は説明せず隠れ続けた。

2017年5月 憲法9条改正したいという目標を安倍首相が表明

2017年6月 共謀罪成立(これにより権力側が一方的に危険人物を認定し、監視できる体制に)

2017年7月 自衛隊南スーダンPKO部隊の日報隠蔽問題発覚

      下村博文議員が文科相だった2014年に、加計学園から金銭を受け取っていた事実が発覚。処分もなく、説明もないまま今に至る。

2018年3月 森友学園に関する文書改ざんが発覚。財務省職員赤木俊夫さんが自死。その後赤木さんに改ざんの指示をした佐川理財局長は国税庁長官に昇進。麻生財務大臣以下、誰も責任を取っておらず、第三者による調査も拒否し続けている。

      T P Pに署名(多国籍企業の利益が最大化するための「自由貿易」協定)

2018年7月 カジノ法案成立(国を挙げてカジノで観光誘致をするための法律)

      働き方改革関連法成立(財界の要望に応える内容、労働時間の規制緩和労働基準法に守られない「高度プロフェッショナル制度」など)

2018年12月 沖縄県民の民意を無視して、辺野古基地への土砂投入を開始

2019年10月 消費税10%に増税

2019年11月 安倍首相が税金を使って関係者を接待した「桜を見る会」問題が発覚

招待客名簿を資料要求された日に証拠をシュレッダーにかけて破棄

2019年12月 カジノ法案めぐる収賄容疑で自民党秋元議員が逮捕

2020年3月 コロナウィルス感染拡大 東京オリンピックパラリンピックの1年延期を表明

2020年2月 安倍首相、全国の学校一斉休校を関係者への連絡なく突然指示

2020年4月 アベノマスク配布(費用500億円)

      GO TOキャンペーンに1兆6千億円を投じることを決定

2020年5月 自民党議員の汚職をいくつも不起訴にしてきた検察官を長官にするための「検察庁法改正案」がネット中心に大炎上し、頓挫。

2020年6月 有権者を多額の現金を使って買収していた罪で河合あんり夫妻が逮捕

2020年8月 安倍首相辞任 

2020年9月 二階幹事長による密室会議で菅首相就任 目指す社会像を「自助・共助・公助」と発言

2020年10月 日本学術会議 政権に批判的な言動のあった会員6名が不当に任命拒否され大問題に

2020年12月 種苗法改正案成立(巨大種子企業の権利拡大、農家の自家採種を原則禁止。今後品目を増やすことが想定)

      「全世代型社会保障」目指すと発表。実際の内容は「国に頼らず、70歳まで働け 病気になるな 要介護になるな」というもの。

      安倍首相の国会での虚偽答弁は118回にのぼることが明らかに

2021年4月 原発処理水の海洋放出決定

2021年5月 強制送還できるルールなどを定めた入管法改正案、人権軽視があまりに甚だしい実態から大問題になり、成立を見送り

2021年6月 土地規制法案成立(国家権力強め基本的人権を侵害する懸念が大きい)

      最高裁が選択的夫婦別姓認めない判断

2021年7月 当初の計画を大幅に超過した4兆円もの税金を投入して東京五輪開催 

2021年8月 コロナ感染が爆発的に増加 菅首相「重傷者以外は自宅療養を基本」という方針を発表。8月の1ヶ月だけで250人が自宅で死亡。

      ウィシュマ・サンダマリさんが入管の劣悪な扱いのために適切な治療を受けられず死亡。入管は資料請求した文書は黒塗り、専門家への証拠映像の開示を今も拒んでいる。

2021年9月 デジタル庁設置

 

【2017年自民党の公約】

・600兆円経済→達成されず(経済成長率は主要国で最低)

出生率1.8 →×(1.34)

・介護離職ゼロ→×(介護離職者7.2万人)

最低賃金1000円→×(930円)

・幼稚園、保育園無償化→2019年より(細かい受給条件あり)

・待機児童解消→初の1万人以下に

・給付型、無利子奨学金、授業料減免拡充→×(住民税非課税世帯のみ)

・指導的地位の女性割合3割→×13.3%

・公的書類への旧姓併記→◯

性的少数者への理解増進法案→×(見送り)

 

【安倍菅政権下で起こっていたこと】

・実質賃金が下がり続けている。日本は先進国中最も成長していない国。

・古い家族観、家父長制的な考え方で自由と多様性については一貫して消極的

・人権意識低い、差別の容認

・75回以上150カ国の外遊、累計60兆円のバラマキ外交

・ロシアとの北方領土交渉、北朝鮮との拉致家族返還交渉、いずれも成果ゼロ

・度重なる法人税の引き下げ(37%→29%)穴埋めに消費税が使われた(5%→10%)全額社会保障に使うという約束のもと消費税を増税したが、社会保障には17%しか使われなかった

技能実習生という名の外国人労働者の奴隷化を黙認

・中小企業、個人事業主からも徴税するインボイス制度2023年から導入の計画

 

 

ひゃー書ききれない。こんなに色んなことがあったのかー。書き始めたことを後悔したくらいひどいことが、あとからあとからいっぱいあった。多分まだ全然抜け落ちている。

それにしても、2/3を超える議席数を手にすると、ここまで権力は暴走するのだと改めて驚くばかりだ。

国家予算と任期を有権者数で割った「一票の価値」は、約405万円だそうだ。 たくさんの人が選挙に行って、より希望あるましな方向に意思表示を示してほしいな、と祈るような思い。