続・みずうみ

映画のことを中心に、小さく平凡な毎日の中で自分が感じた色んなことを、湖のような落ち着いた心持ちで考えていきたいと思います

「モダン・ラブ シーズン2」

モダン・ラブ シーズン2 Amazon配信ドラマのあらすじ ネタバレ 登場人物を紹介 | 海外ドラマブログ

2021年アメリカ/原題:Modern Love/監督:ジョン・カーニー他/全8話各回約30分/2021年8月13日〜Amazon Prime配信

前シーズンが大好きだった「モダン・ラブ」、2年越しでシーズン2が配信されたことを知り、わーいと小躍り。毎日ちょっとずつ見進めようと思っていたのに、結局ほぼ一気見してしまった。

ニューヨーク・タイムズ紙の同名のコラムにインスパイアされて編まれたアンソロジー。市井の人々のささやかな人生にスポットライトを当てている。そういう意味ではポール・オースターの「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」を彷彿とさせるのだけど、このアンソロジーで取り上げられている物語はどれも切なくも前向きな愛の物語。ジョン・カーニーが主要メンバーで関わっていることもあり、音楽が印象的に使われているのも魅力。

 

今シーズンのお気に入りは、1話の古いスポーツカーに執着するミニー・ドライヴァーのエピソード、3話(コロナでロックダウン直前のダブリン行きの電車の中で出会う男女の物語)、6話(不倫された者同士が出会って思いがけなく気が合って親しくなっていく物語)、8話(離婚した元夫婦が再び惹かれ合い、だんだん家族に戻っていく物語)あたり。

 

「モダン・ラブ」というタイトルの通り、どのエピソードも現代らしいの愛のかたちを優しくさりげなく見せてくれる。

ここには大仰な愛はひとつもない。

恋愛は人生の中におけるとても大事な要素だけれど、人間それだけじゃなくて、ちゃんと自分の人生を生きて、身近な人を大事にしているということがまずあって、その上でままならぬ素敵な恋愛感情というものがある。

だから、完璧な愛は求めないし、縁やタイミングもあろうし、別れも受け入れる。それが大人の人生というものなんだと思う。

彼らは恋愛を力技でどうにかしようとしないし、刹那的でない。相手を尊重し、相手にも相手の人生があるということがまずあるから。

若い頃なら、もどかしく感じてしまったかもしれないけれど、今はその焦らなさや静かな諦めや、エゴを押し付けないおずおずとした優しさがとても心地良く、沁み入るように感じられる。

 

恋愛も、友情も、その人が人生を幸せに生きるための要素の一つなのだから、成就されてもされなくても、添い遂げてもても別れても、そのことだけで幸せとか不幸せとか一概に言えるものではないのだし、恋や友情があろうとなかろうと、その人の素敵さや値打ちはなんら変わらない。

でもだからこそ、ささやかでもひとときでも愛は全部奇跡で、その思い出はずっと長く人の心を温め、励まし続けてくれる。

 

人間も捨てたものではないなと思わせてくれる、こういう作品をやっぱり時々見たいなと思う。