続・みずうみ

映画のことを中心に、小さく平凡な毎日の中で自分が感じた色んなことを、湖のような落ち着いた心持ちで考えていきたいと思います

私が不安

昨夜、チーズフォンデュをつつきながら、だいぶコンディションの良くなった娘氏に「最近どう」と訊いてみる。

娘氏らしい自己分析が滔々と続くが、核心に触れるかんじはなく、何かもどかしい。

私は「分かってるとは思うけど、勉強をしてほしいとか勉強するもんだとは全然思ってない。でも、元気がないから生活がぐじゃぐじゃになっちゃうのか、生活がぐじゃぐじゃだから気持ちが落ち込むのか、どちらが卵でどちらが鶏ってところはあると思うけれど、暮らしのあり方は人の心身の状態を簡単に変えてしまうと思う。なんとか暮らしは頑張って立て直して欲しいってのが願い」というようなことを改めて伝えた。

そのままの自分は受け入れられないと彼女が思っているようだったから、自分の考えを伝えておこうと思った。

 

娘氏は「勉強のことはずっと前から分かってるよ」「おかーさんは、私が〈やるべきこと〉をやっていればいいんだよね」とちょっと怒ったかんじで言っていた。

 

だんなさんに水を向けると、だんなさんは「君はさ、どうなれたらいいなと思っているの?」と訊き、娘氏は、こんなことを言っていた。

いつも自分の機嫌を取れるようになること。朝起きたくなるような工夫を考えたり、小さな楽しみを見つけること。でも、何か楽しいこと、やりたいと思ってることをやってみても、雑音が入ってきて、すぐにさほど楽しくなくなってしまう。

それでどーでもいいと怠惰になってしまって、動けなくなって。そんな自分を責めてしまうから、自分を責めちゃいけないってまた言い聞かせて。そういう負のスパイラルからなんとか抜けたいんだけれど。

 

だんなさんは聞くだけ聞いて、「へー、機嫌を取れればいい感じになるのか。いいんじゃない」「大丈夫、なんとかなるよ」とだけ気楽そうに言って、特に自分の考えは言わなかった。

 

夜、いつものように赤ん坊をベビーカーに乗せて散歩している時に、私は自分の考えを言わないだんなさんに「あの子のぐるぐる思考はとりあえず話半分で聞いておくという感じなの?」と訊いてみた。

だんなさんは「そうじゃなくて」と言った。

 

彼は、せっかく最近オープンダイアローグの考え方も知ったのだし、それを取り入れようと思っていると。

彼女の言葉を遮って、あれやこれや分析したり解決方法を提示したり、自分の思いや願いを押し付けるのは、相手に対するコントロールだよね。

それは、彼女の自発的なプロセスを奪うことだ。と、言った。

そして、私の今の焦りや心配は親として無理もないと理解はできるけど、いかにも現状が気に食わないという感じが出ているよね、と言われてしまった。

カチン、ときたが、後でしみじみそうだよなーと思った。

 

私、が、不安なのだ。

もちろん学校も、あすこにいる先生方も、ベストではない。

でも、娘氏ががくんと落ち込んでしまった理由はそれだけではなくって、むしろ彼女にとってきついのは、いつも基本、彼女に対してはのほほーんと対応してきた私が、ここにきてなぜか結構ピリピリしてしまっていることなんだと思う。

一見どんなにフレンドリーでも、子供にとって母親の権力って罪深いほどに大きいのだ。

 

私自身、内心気付いていた。

一体娘氏にどうしてほしいんだ私?と思う苛立ち感。

それで、彼女に言った言葉が要するに「私を不安にさせないで」ということだった。我ながらしょうもない。

娘氏の返答は、見事にそれらを見透かした言葉だ。

 

勉強しなくていいってことで理解のある親だということには別にならんし。

何かしらやるべきことをやってれば、何かに一所懸命向き合ってれば、ママは安心なんでしょ。

ということだ。

学校のせいや、勉強のせいにしようとしていた。

娘氏が色々さぼったり、(私から見たら)急に簡単になんでもやめたりリセットしようとすることに対してどこまで「いいよいいよ」って言い続けてていいのかな?どういう態度が親として正しいんだろう?と分からなくなっていた。

 

だんなさんは、「あの子は別に自堕落な気持ちで、進んで怠惰になろうとはしてないよね。だから今はある程度信頼して委ねるという姿勢が大事なんじゃないかと思う」とも言っていた。

 

なんか、助かる。こういう人がおとーさんで。

とりあえず、娘氏にあやまろ。

で、私もこのところもういい加減家事とご飯作りに疲れ果てているので、今日はお出かけして何か買いたいものを買い、他人の作った美味しいご飯を食べて、楽をしよう。まずは自分を休ませて楽しませてあげなくちゃ、他人に寛容にもなれぬ。

 

それから、しばらくは、娘氏の行動には干渉せず、一緒にできる楽しい何かを考えることに専念するとしよう。