昨日の朝、赤ん坊を起こしあげたら、首が熱く感じた。でも、別段しんどそうでもないし、気温も高くなって密着してるから熱く感じるのかなと思ってあまり気にしていなかった。ずっとぐずぐずとまとわりついてくるなあ、機嫌が悪いなあ、おっぱいばかり欲しがるなあという感じで、もう動物の親子みたいにごろごろぐだぐだ絡まり合うみたいにしながら半日過ごしていたら、午後に赤ん坊は大量の下痢をした。
生まれてこのかたどちらかというと便秘体質だったので、水のような便が大量に出るのを見たのは、新生児の時以来。
普段、綿棒浣腸をしようとしても綿棒が入らないくらいなのに、体の中のものを出そうとする力がなにしろすごくて、肛門を大きく開き、後から後から押し出すみたいにうんちを出すのだった。
で、
出した瞬間、もうけろっとしておもちゃで遊びだし、にこにこしながらはいはいで動き回り、普段通りに戻ってしまった。そして、夕方には深く深く眠った。
赤ん坊の身体機能が十全に機能しているさまはすごいものだな。頼もしい。
おっぱいをやけに欲しがったのだって、動物の本能かもしれない。
以前見たドキュメンタリーで、母乳は赤ん坊の生育段階や体調に合わせて自動で成分を調整して生成されており、病気の時の母乳にはお薬成分が含まれていると言っていた。なんかもう人間のコントロールを超えたことだなと思うから、基本は委ねておけばいいかと思う。
最近の赤ん坊は、よだれの量がぐんと増えて、手指の力が強くなってきた。よだれだーだーの顔を私の頰に押し付けて来たり、口の中に指を突っ込んで来たり、目つぶしを試みてきたり、髪をいやというほど引っ張ったり、つねったり引っ掻いたり、かじったり、乱暴狼藉が日増しに激しくなっている。絡まれると大変にややこしい。
いや、こんなんまだまだ序の口と分かってはいるが、今だって毎日夜にはガソリン切れでへろへろなのに、大丈夫か私。赤ん坊が健やかで機嫌が良いのは、とても嬉しく可愛いことなんだけれど。
ここからあと数年は、やぶれかぶれで、汗や汚れでどろどろで、勢いでしのぐようにして乗り切っていく日々になると思う(遠い目)。
際限なく吸い取られ、惜しみなく与えられ、毎日は無名的で同じことの繰り返しで。でもはたと立ち止まって眺めると、別の生き物なみにすごく成長していて、けして元に戻ることはない。
揺れながら 前へ進まず子育ては おまえがくれた木馬の時間 俵 万智