続・みずうみ

映画のことを中心に、小さく平凡な毎日の中で自分が感じた色んなことを、湖のような落ち着いた心持ちで考えていきたいと思います

documentary

「ジェニファー・ロペス:ハーフタイム」

2022年アメリカ/原題:Jennifer Lopez:Halftime/監督:アマンダ・ミケーリ/95分/2022年6月14日〜Netflix配信 自らプロデュースと主演をした「ハスラーズ」の大成功と、スーパーボウルのハーフタイムショー出演。すでに世界トップの大スターであるジェニ…

もうすぐ帰省、「ボンジュール!辻仁成のパリごはん2022春」

薄曇りの土曜日。父の日は明日だけれど、今日の何処かでできれば実家に電話一本入れておきたいなと思う。 記念日だけ何かしらするというのは性分に合わないし、相手もとりたてて嬉かないものだろうが、かといってその日がスルーされてしまうとさびしいものだ…

「ウクライナ・オン・ファイヤー」、ハラリ氏の記事

毎年おなじみの確定申告作業中、今日のノルマは完了。 毎回苦労するの分かってるのだから、前もってやっとけよ、と何度自分を叱咤しても、ギリギリまで書類ケースに押し込んで見向きもしない。私はお金の計算や書類仕事が本当に苦手、というか、自分の時間を…

「ウィンター・オン・ファイア :ウクライナ 自由への闘い」

2015年ウクライナ、アメリカ、イギリス/原題:Winter on Fire/監督:エフゲニー・アフィネフスキー/105分 2014年のウクライナ・キエフで起こったマイダン革命を克明に記録したドキュメンタリー。すごい作品だった。今、必見の作品だと思う。 ウクライナは…

「ピクサーの舞台裏」②

全20話のこのドキュメンタリーシリーズの半分はピクサー本体で働く人を各話1人取り上げたもので、もう半分はアニメーション制作のテクニカルな部分を紹介する内容になっている。 私が興味深く見たのは、もちろん人物ドキュメンタリーのパート。 一番取り上げ…

「ピクサーの舞台裏」①

2020年アメリカ/原題:Inside Pixar/監督:Tony Kaplan , Erica Milsom/全20エピソード、1話各10分 ハリウッド的分業スタイルの映画製作、もっと言えば「独裁を極力排した集団芸術としての映画」において、ピクサーのもの作りは一つの理想形であり到達点…

「グレタ ひとりぼっちの挑戦」

2020年スウェーデン/原題:I Am Greta/監督:ネイサン・グロスマン/101分 娘氏のヒーロー、グレタ・トゥンべリの人物ドキュメンタリー。 彼女がたった一人でストライキを始めたのは、2018年のこと。そこからたった1年余りで彼女は世界で最も有名な環境活…

「Get back ルーフトップ・コンサート」

久々のシネコンで、5日間限定IMAX上映のビートルズの「Get back ルーフトップ・コンサート」を鑑賞。ドキュメンタリーの「Get back」はあまりに長くて(ほぼ8時間だもの)私はだんなさんの隣でつまみ食い程度に見ただけだったけど、上映前にカツ定食を食べな…

「欲望の資本主義」を見て考えたこと②、「コレクティブ 国家の嘘」

地球環境に配慮しながら安定して経済発展し続けているスウェーデンの例が番組で取り上げられていた。 その最も大きなポイントは、国によるサポートが基本的に企業ではなく個人に向けられていること。競争や合理化の上で劣った企業を政府が救うことはあえてせ…

「欲望の資本主義」を見て考えたこと①

NHKの「欲望の資本主義2022」、偶然後半から見たのだけど、マルクス経済学者の斉藤幸平さんとチェコの経済学者トーマス・セドラチェクの対話がすごく面白かった。 セドラチェクは、少年時代に母国である旧チェコスロバキアが革命で共産主義を終わらせた時期…

「私の帰る場所」

2021年アメリカ/原題:Lead me home/監督:ペドロ・コス、ジョン・シェンク/40分/2021年11月30日〜Netflix配信 夫のサンフランシスコ時代の知人から「もう普通の人はサンフランシスコには住めない、地価が狂ったみたいに高騰し続けてる」と聞いてびっく…

「心のカルテ」「ワタシが私を見つけるまで」

「心のカルテ」 2017年アメリカ/原題:To the Bone/監督・脚本:マーティ・ノクソン/107分 ★★★★★★☆☆☆☆(6/10) 監督自身の体験を自ら脚本化し監督しただけあり、拒食症の描き方に説得力ある。 拒食症は「普通に健康」な感覚から見ただけでは理解すること…

「フェアウェル」「ニューヨーク公共図書館」「私の名はパウリ・マレー」

「フェアウェル」 2019年アメリカ/原題:The Farewell/監督:ルル・ワン/100分 ★★★★★★★☆☆☆(7/10) 監督の実体験をベースに描いた、変わりゆく中国の今を感じさせる家族ドラマ。急速に失われていくものとずっと頑なにそこにあるものの狭間で、家族それぞ…

「大坂なおみ」②

心に残ったもう一つの箇所は、第二話の最後、彼女のモノローグだ。 Honesty, tennis is not necessory for anything. I'm doing it. Like I love doing it,but there's more important things in the world. 正直に言って、テニスはこの世に必要なものではな…

「大坂なおみ」(Netflix ドキュメンタリー)①

最後のとどめみたいな醜聞と解任騒ぎを経て、オリンピックの開会式。 私は例によって早寝なので、内容はニュースやSNSを通じて断片を知ったのみ。 だから、開会式がどうだったかを語ることはできないのだけど、少なくとも現場の運営の人々の混乱や大変さは想…

「不安と共に生きる」

2017年アメリカ/原題:Unrest/監督:ジェニファー・ブレア/97分 監督は、上の画像のベッドに横たわる人。「慢性疲労症候群」という難解で深刻な病気の当事者だ。 当事者が、やむにやまれず全てをさらけ出して「目の前にあるものをあると認めて」と言って…

「アンダー・ザ・シルバーレイク」「ブルーノート・レコード ジャズを超えて」

一日しとしとと雨。寝不足と扇風機の風に当たりすぎたのと氷を食べすぎたせいで、喉が痛く、低くてハスキーな声になっている。 私は体が小さいので声が高く、自分の声が好きでない。低音に憧れる。楽器もチェロとかファゴットとかヴィオラとか、低めの音を出…

「TIME」

2020年アメリカ/原題:TIME/監督:ギャレッド・ブラッドリー/81分 BTMのムーブメントの追い風もあってオスカーにノミネートされ、注目されているドキュメンタリー作品。アマゾンプライムにて視聴。 若く向こう見ずな黒人カップルが銀行強盗をして逮捕され…

最近の映画とドラマ

最近、ハードだったりダークだったりする映画が見られなくなっている。 しばらくはシンプルで屈託のない心温まる物語か、エンタメに振り切った作品をこりこりと見続けようかなと思う。 「ギリーは幸せになる」 2016年アメリカ/原題:The Great Gilly Hopkin…

最近見た映像作品いろいろ

「スイッチ」 2020年/監督:月川翔/脚本:坂元裕二 ★★★★★★★☆☆☆(7/10) 今年の6月に地上波で放送された2時間のスペシャルドラマを再放送で視聴。 坂元裕二の脚本は、いつもとても言語化しにくい微妙なところを突いてくるのが素晴らしい。ああ、その視点は…

「デヴィッド・リンチ:アートライフ」

2016年アメリカ・デンマーク合作/原題:David Lynch : The art life/監督:ジョン・グエン他/88分 誰もに勧められる作品ではないけれど、個人的には非常に面白く、好ましい作品だった。 デヴィッド・リンチの生きるリアリティーが映像から感じられて、ど…

「外科医は挑む ー革新と情熱の医療最前線ー」

2020年イギリス/原題:The surgeon's cut/製作:BBC/1シーズン4話 各話約50分/2020年11月18日〜Netflix配信 BBC製作、世界屈指の外科の名医を紹介したドキュメンタリー。 美しく撮影され、彼らの仕事を紹介するだけではなく、それぞれの人生や思想も丁寧…

「ヴォイス・オブ・ファイア〜調和の歌声」

2020年アメリカ/原題:Voices of fire/リミテッドシリーズ 6エピソード 各話約32分/2020年11月20日〜Netflix配信 ★★★★★★☆☆☆☆(6/10) アメリカ社会の多様性と層の厚さを感じさせるオーディションのパートがこの作品で最も魅力を放っていた部分だと思う。…

「私はあなたのニグロではない」

2016年アメリカ・フランス・ベルギー・スイス合作/原題:I am not your negro/監督:ラウル・ベック/93分 有名無名の書き手がコラムやエッセイなどを掲載するプラットフォーム「cakes(ケイクス)」で、立て続けに炎上している件が気になっていた。 ひと…

10月後半の映画いろいろ

今、2時間も赤ちゃんと離れるのはとても無理なので、映画館は当分お預け。 「82年生まれ、キム・ジヨン」見たいんだけれどな。 それにしても、今、大型の映画館は「鬼滅の刃」一色というかんじだ。 一日の上映回数があまりに多くてびっくりする。 あまりにな…

「ロバート・ライシュ:資本主義の救済」

2017年アメリカ/原題:Saving Capitalism/監督:サリ・ギルマン、ジェイコブ・コーンブルース/73分 フォード、カーター、クリントンの各政権下で要職をつとめ、現在は社会活動家として全米を渡り歩くロバート・ライシュ元労働長官の話とその活動を通して…

このところの映画いろいろ

年によっては出ない時もあるのだけど、夏が終わって秋に差し掛かり、空気が冷え込むと夜の喘息の発作に悩まされる。 深く眠り込んでしまえばやり過ごせるが、今は夜中に何度も起きて授乳する生活なので、起きるたびにゲホゲホゴホゴホ、とっても苦しくなかな…

「監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影」④

【SNSがもたらした社会問題】 人間はテクノロジーを進化させて、テクノロジーが人間を圧倒する瞬間を夢見ていた。 しかし、その前にテクノロジーが人間の弱点を握る瞬間がやってきた。 この分岐点を超えるとテクノロジーは中毒の原因となる。 人々の対立や怒…

「監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影」③

【ソーシャルメディアのもたらす悪影響】 人間の本能に「人と繋がりたい」という欲求が組み込まれているのと同様に、「仲間に自分がどう思われているかを気にする心」もまた、人間が共同体に適応して進化していくために組み込まれている本能のひとつ。 いか…

「監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影」②

【ソーシャルメディアの中毒性】 最初の50年間、シリコンバレーは、製品を作ってそれを販売していた。ナイスでシンプルなビジネスだ。この10年間においては彼らは「ユーザー」を売っている。 今更当たり前のことをいうが、我々が無料のサービスを利用してい…